アメリカ・オレゴン州・ポートランドで浩鳥会と初共演!

アメリカ・オレゴン州・ポートランド在住の鳥丸ゆみさんは、和太鼓演奏グループ「TAKOHACHI」  https://www.takohachi.org/ 創始者であり主宰者として活躍中ですが、篠笛演奏者としても活躍をされています。

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ゆみさんが津軽三味線「竜浩会」の主宰者である小山竜浩師匠の門を叩いたのが2016年8月。インターネットによる指導を受け、従来の演奏家としての才能をいかんなく発揮して、名取となるにはそれほどの時間を要すことはありませんでした。

名取名を「小山浩鳥」(おやま ことり)と名乗り、ポートランドで津軽三味線の教室「浩鳥会」を結成し、お弟子さんに三味線を教え始めました。和太鼓や篠笛も活用しながらの独自の教え方はお弟子さんには楽しみがいくつか絡み合って和やかにも生き生きとした教室になっています。

ゆみさんには名取になった時、一つの夢がありました。それは、自分が主宰する「浩鳥会」に師匠を日本から招いて一緒に共演することでした。

昨年、竜浩師匠に打診をしたところ、外国在住の愛弟子との共演の申し出に竜浩師匠は喜びをもって二つ返事で承諾されました。そしてこの度、実現の運びとなりました。

実は、2019年9月、竜浩師匠、民謡武花流二代目会主の武花千草先生と娘さんの梶原麻梨乃さんの3人でポートランドを訪問していますが、ゆみさんが自分たちの活動を見て頂きたいという思いでお招きしたものでした。同門の歓迎を受けて、楽しく演奏会を催したので、この度は4年振りのポートランド訪問となりますが、前回と異なり、今回は愛弟子の第一回「浩鳥会」との共演と言う記念すべき意義深い催しとなりました。

開催日は現地時間の8月27日(日)、Mt. Scott Community Center, Portlandで開催されます。

竜浩師匠ご一行様は準備万端を整え、日本時間8月23日(水)ポートランドへと旅立ちました。

出発前の羽田空港にて
第1回「浩鳥会」リサイタルのフライヤー

久しぶりの空の旅を満喫して、日付が出発日に戻って23日、久しぶりのポートランドのにおいを感じながら、空港出口でゆみさんの笑顔の歓迎のお出迎えを受けました。

何はともあれ、無事再会を喜び合いつつ、お疲れ様でした~っと一杯!

ポートランドの空、風の香り、全てが4年前のポートランドのままを感じながらのビールは染みるほどに美味しかった!! プッハー!!!

その日は竜浩師匠御一行様にはゆっくりとお過ごしを頂くことにして、明日からの目白押しの予定が待っていますよ!

8月24日、ポートランドでもお洒落な区域として有名なパールディストリクトと言う場所をぶらりと散策してから、ゆみさんが主宰する和太鼓演奏グループの「太鼓八(タコハチ)」と同じくゆみさんが主宰する津軽三味線教室の「浩鳥会(ことりかい)」の練習場に向かいリハーサルを行いました。

前半は太鼓八の主流メンバーと...

後半は「浩鳥会」のメンバーと...

その後は「おつかれさ~ん でした!」でカンパーイ!

8月25日。御一行様は時差にもめげずに昨日までの予定をこなして元気でした。そして、今日は昨夜もぐっすりと眠れたとの事で張り切りスタート!

宿泊している地域のポートランドの南東に位置するホーソンストリートという昔から可愛いカフェやお店がいろいろと集まっているところをぶらぶら散策してから昼食。

その後、ネットで千草先生から民謡指導を受けている純子さん宅に移動。カリフォルニア在住で同じく民謡指導を受けている名取の武光(たけてる)さんも合流。

25日は千草先生のお誕生日なので、純子さん宅では密かにサプライズパーティーが用意されておりました。

千草先生! お誕生日おめでとうございます!!! パン!パン!パ~ン!

 

ゆみさんがデザインした「竜浩会」のTシャツとフーディーズを揃って着用してパチリ!

8月26日。ポートランド市内にある日本庭園にて夏祭りの盆踊り演奏に参加致しました。今や世界中のいろいろな国で日系人を中心に日本の伝統と文化と日本人の心と心意気を盆踊りに託してそのまま現地に根付いて広がっています。

現地生まれの現地育ちの居住者も観光客も浴衣姿で、軽装普段着で、民謡のメロディーに乗せて盆踊りを踊る姿を見るにつけ、日本はいろいろな意味で広い国だな~と思います。

参加した演奏曲目は、北海盆唄、ソーラン節、炭坑節でしたが、ぐるりと回りながらの盆踊りは、笑顔の円となってハッピーな揺らぎが流れていました。

その後は民謡ショーとなり、浩鳥会と竜浩会の三味線合奏による「宇宙の鳥」(そらのとり)など数曲が演奏され、千草先生は日米で流行した有名な曲や民謡数曲をご披露され、歓迎の拍手が送られていました。

8月27日。今日はいよいよ待ちに待った夢の第1回「浩鳥会」のリサイタルの日です! ゆみさんにはまさに夢のひと時に違いありません。竜浩師匠も愛弟子が、ポートランドで活躍しているだけでなく竜浩会と初共演の機会に恵まれたことは実に師匠冥利に尽きるというものです。

「浩鳥会」プログラムです。

オープニングは太鼓八メンバーによる演奏曲「春風」の叩き出しでお賑やかに!

会場いっぱいに広がる太鼓の響きの余韻を引継ぎ、津軽三味線の定番ともいえる「津軽じょんがら節」を浩鳥会、竜浩会、太鼓八の出演者総出演で演奏。強く透き通る張りのある千草先生の唄声が会場に溢れると、お客様には驚きと衝撃をもって日本の民謡とはこれか!の思いが伝わった瞬間だったと思います。

浩鳥会と竜浩師匠による「千本桜~さくらさくら」が演奏されましたが、浩鳥会で三味線に馴染み始めた生徒さんには自分の師匠である浩鳥さんとその師匠の竜浩師匠と一緒に演奏ができたことは貴重な体験と共に大きな心の糧になった事でしょう。

続いて、浩鳥会による「黒田節」の演奏と曲を繋いで伝統的な「黒田節」を竜浩師匠の三味線、梶原麻梨乃さんの太鼓に載せて千草先生が朗々と唄われました。

千草先生はネットで民謡指導もされていますが、そのネット指導を受けている太鼓八・浩鳥会のメンバーでもある純子さんとカリフォルニア在住の名取の武光さんが唄をご披露されました。

純子さんによる青森県の民謡「虎丈様」(とらじょさま) 伴奏は「浩鳥会」、「竜浩会」、「太鼓八」
なお、太鼓八メンバーによる踊りの花も添えてより華やかなステージに。
武光さんによる北海道の民謡「ソーラン節」

ゆみさんの右腕として太鼓八と浩鳥会をサポートし、演奏し、唄い、MCなど八面六臂で活躍されている光兵さんは、三味線では竜浩会のメンバーでもありますが、ここでは青森県の民謡「津軽甚句」を唄います。

浩鳥会と竜浩会による三味線演奏と千草先生による民謡ではない曲。えっ?民謡ではない曲? そうです、日本とアメリカを歌で結んだ曲は色々とありますが、その中でも有名な曲をご披露し、会場のお客様も耳馴染んだ曲に体が揺れていました。

津軽三味線の演奏で「じょんがら節」と言われるものは、じょんがら節の歴史の中でも比較的新しいじょんがら節なので「じょんがら節・新節」と呼ばれる事が多いのです。いわゆるじょんがら節の最初の形式のものを「じょんがら節・旧節」と呼ばれますが、次の曲はその「じょんがら節・旧節」の演奏です。

「浩鳥会」と「竜浩会」の合奏

ここで一息を入れて・・・、ゆみさんがデザインをした「浩鳥会」、「竜浩会」などのTシャツやフーディーズなどの色違い、サイズ違いなどを織り交ぜての太鼓八メンバーによるファッションショーが開催されました。それぞれを着用して登場したメンバーの気持ちはもはやフランス・・・だったのでは(笑)

大きな拍手の後は竜浩師匠と千草先生へのインタビューが行われ、浩鳥会初共演に至るまでのあれこれが皆さんにご披露されました。

ステージは変わり、浩鳥会と竜浩会の演奏が始まりましたが、小山竜浩師匠の絶妙な撥さばきと巧妙な音色と曲調に会場は魅了され、惜しみない拍手が送られました。

浩鳥会と竜浩会メンバーが次々と奏でる津軽三味線の響きにお客様は酔いしれていました。

続いて、「よさこい節~よさこい鳴子踊り」、「南部俵積み唄」、「宇宙の鳥」(そらのとり)、などの曲が次々と演奏され、大いに盛り上がった所でフィナーレを迎えました。本当にたっぷりなリサイタルにお一人お一人が満面の笑顔と大きな拍手と感謝で満足を演奏者にお伝えしていました!

竜浩師匠の三味線と千草先生の唄による「よさこい節~よさこい鳴子踊り」

「浩鳥会」と「竜浩会」の演奏と千草先生の唄による「南部俵積み唄」
「太鼓八」メンバーが加わり「宇宙の鳥」(そらのとり)の演奏
全員で民謡曲の演奏。唄は千草先生。

お客様を全員でお見送りした後のステージは、出演者それぞれがお互いに慰労の言葉を掛け合い、日本から共演に参加された竜浩師匠、千草先生、梶原麻梨乃さんと共に第一回浩鳥会が大成功裡にお開きを迎えられたことを喜び合っていました。

ステージで満面の笑みで歓声を上げての写真撮影を通して、達成感と満足感に溢れたそれぞれの胸の奥には、早くも第二回浩鳥会の開催日がちらほらと・・・

鳥丸ゆみさん、この度の第一回浩鳥会リサイタル本当におめでとうございます!!!

浩鳥会メンバーの皆さん、太鼓八のメンバーの皆さん、他州からご参加の方、竜浩師匠、千草先生、梶原麻梨乃さん、そしてリサイタルに関わったステージ関係者、照明や音響の方々全てに感謝申し上げます。

またお会いする日まで さようなら!!!

番外編

8月28日。ワイナリーに立ち寄り、改めてカンパーイ!

8月29日。ポートランド空港にて、「師匠御一行様お疲れ様でした~」のお見送り。

「民謡Groove」第三弾ライブ

5か月前の3月8日に「民謡Groove」第二弾のライブ公演が開催されて大変に好評を得た事は、既にこのブログにご紹介致しましたが、今回は8月6日(日)前回と同じ横浜のking’s Barにて第三弾が開催されました。

今回のライブ公演は8月の夏という事もあり、第一部のステージは出演者全員が浴衣にて登場という趣向で幕開きとなりました。

写真は左から篠笛・尺八奏者:三枝寿童先生、鳴物:梶原実乃梨さん、津軽三味線:小山竜浩師匠、唄:武花千草二代目会主、ドラム:かたぎり聡先生

夏と言えば、組まれた櫓の上でその土地に伝わる民謡や全国で広く唄われて親しまれている民謡が笛・太鼓と共に打ち出され、のど自慢の唄声と共に櫓の周りを浴衣姿の老若男女が踊る風景が思い浮かばれるのではないでしょうか。

そうです。盆踊りです。ビクターエンターテインメント専属民謡歌手であり、民謡武花流二代目会主の武花千草先生からその様なお話と共にお客様が良く知る盆踊りで唄われる民謡や有名な曲の紹介などがあり、1曲目は「津軽ねぶた節」が幕開けで紹介され、それから有名な曲をメドレー曲も交えて全国各地の民謡を披露されました。

既に過去の民謡Grooveの第一弾・第二弾でもご案内致しましたが、今までの民謡と言うイメージをドラムという洋楽器が加わる事により、その曲が斬新に変貌するインパクトに魅了される魔力を感じさせるアレンジメントは、リーダーのドラマーかたぎり聡先生の力量によるものと思います。

また、そのアレンジされた曲をそのまま表現する演奏者の一体感がライブの空気を一層盛り上げて大きな拍手が送られていました。

1部のおしまいの曲は良く知られている徳島県の阿波踊りで大いに盛り上がって休憩に入りました。

二部は浴衣姿の盆踊りの雰囲気から変わっての衣装で登場。

全国で民謡は何曲あるのだろうかと言われるほど多いのですが、一つの曲が全国を旅する先でその土地に染まって別物の民謡になるというのも独特ではありますがそれも民謡の魅力と思います。それだけ日本の土地は個性が強いという事の証でしょう。そんな話のあれこれをご紹介しながらも二部も全国の民謡を唄のアルバムでご紹介されていました。

小山竜浩師匠の奏でる哀愁を帯びつつも力強い撥さばきの音色に三枝寿童先生の指先から色気と艶のある篠笛と尺八の音色が重なり、梶原実乃梨さんの鳴物が間を取り持ち、かたぎり聡先生のドラムが全体を盛り上げて引き締め、千草先生が唄い上げて仕上げるというのが、何と言っても民謡Grooveの魅力でしょう!

従来の民謡ではありえないドラムソロが入るなど、初めて民謡を聴かれた方には江戸時代の民謡にドラムがあったなんて・・・と頭が混乱されたかも(笑)

また、趣向としてMoon Riverという本来はジャズとして歌われる曲を民謡風にアレンジして千草先生が歌われたのもステージの場面転換となり、民謡Grooveならではのステージではないかと思いました。

二部のステージも色々な曲が色々なアレンジで紹介されてあっという間のフィナーレとなりましたが、演奏が終わると民謡のステージはあり得ないアンコールの拍手が起こりました。これも民謡Grooveのステージならではですね。

おめでたい「南部俵積み唄」で演奏者はアンコールに応えていましたが、お客様の体が揺れて手拍子の大盛り上がりで、終演と共にステージと客席の間はお客様たちと千草先生の握手で結ばれていました。

今年の11月24日(金)、king’s Barにおいて昼夜2回の民謡Groove公演が予定されておりますので、早くも次の演奏に期待が膨らむばかりです。

公演後の演奏者の集合写真です。お疲れ様でした❣