温習会(武花会・竜浩会)

今から3年ほど前、コロナ患者増加となるや全国で様々な催し物やお祭りなどは勿論の事、各種スポーツや娯楽設備は言うまでもなく、人が集まる集会に至るまで悉く延期や中止の憂き目に合い、人から笑顔が少なくなってしまいました。

日頃のお稽古の成果の発表会として毎年「温習会」が開催されてきましたが、コロナ禍により同じように開催される事ができませんでした。

今年の12月4日(日)、その日のお天気と同じく晴れてようやく温習会を開催する事が出来ました。武花会(民謡を唄う会)と竜浩会(三味線を弾く会)の面々がそれぞれの思いを胸に会場に集まりました。

コロナ禍がいかに人の喜びを抑圧していたかは、この温習会のためにアメリア在住のメンバーが米国カリフォルニア州・ロスアンゼルスとオレゴン州・ポートランドから参加しに来日した事でも分かるというものです。

12時30分開演。幕開けは竜浩会による「津軽じょんがら節(旧節)」でお賑やかなオープニング!

民謡を唄われる方々は自分が好きな曲や得意な曲を次々と披露され、客席のメンバーも一緒に一つになって演奏を楽しんでいました。

「秋田おばこ節」
「秋田もとすり唄」
「秋田節」

唄のご披露が続く合間に5人の津軽三味線奏者による曲弾きバトルが演奏され、舞台の雰囲気が一転しました。米国オレゴン州・ポートランド在住の小山竜浩師匠のお弟子さんの小山浩鳥さんが作曲した「宇宙の鳥」という曲をそれぞれの奏者が各自で作曲したじょんがら節に挟んで演奏するというユニークな曲弾きに客席は大喜びで拍手を送っていました。

再び民謡の唄声が響きます。

「秋田船方節」
「茶切節」
「本荘追分」

プログラムでは唄と唄の間に竜浩会による三味線合奏が演奏されましたが、唄も三味線合奏もブログ紙面の制限のために全部を詳細にご紹介することができないことを予めお詫び申し上げます事をご了承下さい。

という事で、竜浩会の三味線合奏はそれぞれの場面を集約して一挙にご紹介致します。曲目は「二上がりメドレー」、曲弾き六段」、「あどはだり」、「民謡メドレー」、「津軽じょんがら節・その3・七段」が演奏されました。

唄も最終コーナーとなりました。

「津軽アイヤ節(半音)」
「津軽アイヤ節」
「津軽三下がり」

竜浩会の名取以上の奏者による師範曲「藍の段」が、津軽三味線ならではの哀調を帯びながらも力強く奏でられました。

さて、いよいよフィナーレを迎えてしまいました。ここでサプライズ!

先日、前回のブログでご紹介した民謡Grooveによるライブでドラムを演奏されたかたぎり聡先生がゲストとしてお出で下さり、客先から温習会を楽しんでいらっしゃいましたが、ここで竜浩師匠がフィナーレ曲の太鼓の演奏を依頼という無茶振りをするという場面になりました。

かたぎり先生は、過去に和太鼓を演奏されたことはなく、勿論、和太鼓の撥を握られた経験もありませんでしたが、快くステージに上がって下さいました。

竜浩師匠と小山浩秀準総師範の三味線で千草先生が唄う「津軽ばやし」を見事な太鼓捌きで華やかに、賑やかに唄い締めされました。客席の皆様は今までに見たことも、聴いたこともないドラマー演奏の和太鼓によるフィナーレ曲に大満足の拍手でこの度の温習会はお開きとなりました。

かたぎり先生の心温かなご参加に感謝を申し上げます。

また、前回の民謡Grooveに引き続き、この度も華やかで色気のある艶やかな篠笛と心に染みわたる尺八の演奏をして下さいました三枝寿童先生に御礼を申し上げます。

温習会に参加された一同各位が一つとなったこの度の温習会が次の回に引き継がれるべく、次の会でお会いしましょう!!!